Ars Electronica 報告(1)

昨日、アルス エレクトロニカから帰国しました。

アルス エレクトロニカは、
コンピュータを使ったアートの大きなフェスティバルで、
毎年、オーストリアのリンツで開かます。
今年は、運良く、自分達の作品2つが
ArsElectronica Centerという展示施設での1年間常設展示となりました。

このフェスティバルはすでに25年以上続いていて、
毎年、異なるテーマで作品が集められます。
今年のテーマは Goodbye Privacyという、
情報技術の発達と個人の情報の関係がテーマでした。

自分の展示した作品のひとつに「Save YourSelf!!!」という、
人間の平衡感覚に影響を与える作品があるのですが、
自分の感覚をもっとも基本的なプライバシーと考えるなら、
ちょうど今年のテーマに合っていたのかなと思います。

でも、この作品て、展示がすごく大変なんです。
装置をつけたりはずしたり、必ず展示員の人が必要ですし、
平衡感覚を刺激する装置では、微弱な電流を人間に流すので、
医学的な安全面の検証や、装置に様々な安全装置をつけたり、装置のメンテナンスなど。

テーマに合うものだからといって、
展示する側から見たら、こんなめんどくさいものを
作者がいるフェスティバル期間中ならしも、
一年間も展示施設の展示員だけでやろうとするなんて。

実際、展示の企画者も「このような作品は我々にとってもChallengingだ」と言っていました。
なんだか、その心意気、懐の深さ、がうれしかったです。

展示員の人も企画者のキュレーション意図をすべてわかっているわけではないと思います。
でも、「これを作ったのはどういうことがきっかけになったの?その物語を教えて欲しい。」
と自分から聞いてきたり、
時には作者の意図していなかったような説明をしていました。
(そういうのも作品の一部?)

「こういうのもありだよね!」っていうものが、アートフェスティバルにはたくさんあります。
それを見て、「なんの役に立つの?」と言って距離を置いたり、ありがたがるだけではなく、
自分から近づき、自分なりの関わり方を見つけ、自分の生活に持って帰る。
そんなリズムがあるところでした。

「Save YourSelf!!!」体験の様子
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もうひとつの作品「Slot Machine Drawing
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by w_junji | 2007-09-17 05:52


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