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モノ学の冒険

いろんな人と仕事をすることが多くなりました。

みんな、それぞれ、手順だけじゃなく、大事にしていることも、自分に求められることも違う。

あいだにいるということは思っているよりも、すごく難しい。

もし、自分がいることで、何かが進むのなら、それはうれしいこと。

だけど、あいだにいるだけじゃ、世界のパズルを解くことはできない。

そのバランスは、すごく細い縄の上を綱渡りしている感じ。

うまくいかないこともあるし、失敗もたくさんあります。むしろ失敗だらけ。

よくないなぁ。と思いつつ、

うまく進まないことに、すぐ、苛立ったり。そして、それに疲れてしまう。

昨今、あいだの研究やあいだの活動はひどく薄っぺらいものになりがち。

だから、怒りっぽくなったり、ひどく見え方にこだわったりするのかもしれない。

それは、誰と仕事をしていても。世代や、業種によらず。

すみません。皆様。特に若い方々。

若い方々と仕事をする場合、思い描くものにならないことも多い。

でも、そういうときは、して欲しいこと、技術を伝えるよりも、

むしろ、仕事を通じて、今自分が、何をしようとしているのか、それだけでも伝えられたら。

そういうことのほうが、

いつか、彼ら、彼女らの思いが、強く、美しくカタチになる助けになるのでは。




そういえば、自分の関わっている研究会から本が出ました。

物の怪から、宗教、CG、ロボットまで、13人の著者、なんでもありの本です。
どこからでも、好きなものから読めます。ぜひ、よろしければ!

Amazonなどで購入できます。

モノ学の冒険 (単行本)

鎌田 東二 (編著)、井上 ウィマラ、大西 宏志、岡田 美智男、
河合 俊雄、上林 壮一郎、切通 理作、黒住 真、近藤 高弘、
島薗 進、藤井 秀雪、松生 歩、渡邊淳司

創元社 (2009/12/8)
¥ 2,730

内容紹介
日本語の「もの」は単なる物ではない。
物質性としての「物」から、人間性としての「者」を経て、霊性としての「霊(もの)」にまで至る
多次元的なグラデーションをもっている。
トヨタの最新自動車から伝統的な西陣織まで、
すぐれたものは「もののあはれ」を喚起させ、きれい、すごい、おみごと、と思わせる。
「もの」は常に心に働きかけ、心をゆさぶり、魂まで発動させる。
日本文化独特の「もの」「心」「魂」の関係に多様な視点から迫る。

鎌田 東二:「聖なる場所と言葉のモノ学的探求」
井上 ウィマラ:「移行対象-内と外をつなぐモノ」
大西 宏志:「アニメーションを作るワザ・教えるワザ-宮崎アニメと通信教育の教授法」
岡田 美智男:「モノと者の間にあるもの-ロボット研究から「モノ学」へのアプローチ」
河合 俊雄:「心とモノの魂について」
上林 壮一郎:「物とモノのインタフェースとしてのデザイン-自作品を読み解きながら」
切通 理作:「文学の中性名詞-坂口安吾と川端康成から」
黒住 真:「本居宣長「もののあはれを知る」をめぐって」
近藤 高弘:「「モノ」感覚価値-工芸と美術へのアプローチ」
島薗 進:「生きているモノの宗教学-アニミズムを開く愛・愛を身体化するモノ」
藤井 秀雪:「モノと感覚価値-マネキン研究の立場から」
松生 歩:「モノと気配」
渡邊淳司:「あいだにうまれたものを定位する-感覚価値研究へ向けた一考察」
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by w_junji | 2009-12-10 01:24

熱砂が水を吸収するように。

美術評論家松井みどりさんが、蜷川実花展の解説の中で

「バロックとは合理的なものと心の中で見えてくるものを統合的に編集すること」

と書いていたような気がする。(とりあえず、自分のメモにはそうある。)

そして、もう一言

「私、及び私の大事なことを世界の大事なことに変える錬金術。」

というメモがその下にあった。
これは、多分、自分の書いたことだと思う。

世界を見て、相手を感じて、
自分を錬金することで、相手の望むカタチにしてアウトプットする。

世界は変わり続ける。だから、自分も変わり続ける。

錬金されるものとしての自分であるとともに、錬金術としての自分。

錬金術にはインプットとアウトプットがある。
現実に沿って言うと、クライアントとアウトプットのほうが近いかもしれない。
頼む人がいて、自分に頼まれたものを自分なりの錬金術で金に変えて、提供する。


自分で錬金せずに、錬金されるのを待ち続けていると、
いつしか、寂しさに負けてしまう気がする。

錬金をクライアントのためだけにし続けると、
いつしか、心が折れてしまう気がする。


一人でいるときも、私というひとりの人間のために、私を錬金してあげて。
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by w_junji | 2009-12-08 01:55