Ars Electronica 報告(3) Siren

今回のアルス展示作品で一番気に入ったのが
Siren by Ray Lee (UK)

やっていることは単純で、
たくさんの、両端にスピーカがつけられた棒を回転させているだけ。

彼は展示をパフォーマンス形式で見せています。
まず、スピーカから単音を出していきます。
スピーカからの音はそれぞれ微妙に高さが違っていて、
複数のスピーカからの音は和音となります。
そして、そのスピーカ群をひとつずつ回転させはじめます。
スピーカが回転すると、「ウーン」という単音が、
ドップラー効果によって「ウィ~ン」と変化を持ち始めます。
そして、多くのスピーカが回転することで、その和音は様々に変容します。
さらに、スピーカは方向選択性を持っているので、
聞いている位置によってその音は様変わりします。
(HPでパフォーマンスの様子が見られます。)

一つ一つの音は単純ですが、集まった響きが織り成すハーモニーが素晴らしい。
機械によって紡ぎだされた雅楽のよう。
その荘厳な空間自体が共鳴していました。

空海の「五大皆有響(ごだいにみなひびきあり)」を地で行く展示です。
五大(地・水・火・風・空という環境世界)は単に視覚的に存在しているのではなく
その存在自体は響きであり、触覚的に交感、共鳴している。

それぞれの音は、一人一人の人間とも思える。
こんな人と人のハーモニーがある世界に生きられたら素敵だ。

パフォーマンスの時間は40分でしたが、あっという間でした。
不覚にも泣いてしまった。そして、すこし、悔しかった。

たくさんの回転スピーカ。
a0014725_038248.jpg

スピーカの調整をする Ray Lee。かっこいい。
a0014725_1122092.jpg

[PR]
by w_junji | 2007-09-24 00:48 | 自己紹介の代わり


<< Ars Electronica... 夏は暑いぜ! >>