会話ってその場で相手と即興で作り上げる1つの作品だと思う。
相手の言ったことに対して
リアルタイムで、自分の心が感じたことを分析し、伝える。
そして、相手の反応を感じ、再び伝える。
ジャズセッションに似てる。
でも、その気持ちや思いの伝達は郵便的(*)。
とりあえず、ポストに入れるけど、
相手にきちんと届いたかわからないし、遅れて届くかも知れない。
なくなってしまう可能性もある。
もしかしたら、途中で誰かが内容を書き換えてしまうかも知れない。
そんなリスクを常にはらみながら伝達は行なわれている。
でも、そこから生じる誤解こそが新たな何かを気づかせてくれるときもある。
そういう会話が行なわれているときって、
「実は自分はこんなこと考えていたんだ!」
「なるほどね、いいこと言うじゃん、自分。」
みたいに、自分でしゃべりながら驚いてしまう。
データや事実の伝達だったら
別に会話しなくてもインターネットで調べればいいし、
人とお話しするときは、できるだけ、郵便的即興会話作品がつくれたらと思う。
会話して楽しかったと思うときは、
その作品ができたという達成感があるときが多いから。
*東浩紀さんの言葉を借用